飛蚊症の直接の原因は、眼球内の硝子体(しょうしたい)に混濁が生じることです。その混濁が網膜に影として映り、小さな虫が目の前を飛んでいるように見えます。
混濁を起こす原因はさまざまです。網膜剥離、網膜裂孔など重大な目の病気の一症状であることも多いので、早めに眼科を受診することが大切です。また、病的ではない飛蚊症でも、見えるものの数が増えてきたときには再検査をおすすめします。
飛蚊症の原因疾患の治療法
まず、飛蚊症の要因が生理的のものか病的なものかどうかは、眼底検査を行って診断します。加齢に伴う生理的な現象であれば目に悪影響はないため治療の必要はありません。煩わしく気になりますが、慣れればさほど気にならなくなります。
しかし、病的要因の場合には、放っておくと失明にいたることもあるため、適切な処置が必要です。たとえば、網膜裂孔の場合には、今後 網膜が剥がれるのをくい止めるために、網膜に開いた穴のまわりをレーザーで固める処置が必要です。また、網膜剥離の場合は早急に入院して手術をする必要があります。飛蚊症を初期症状とする病気は、いずれも早期治療が大変重要です。当院では積極的に検査を行い、必要があればレーザーでの治療も行っております。まずはご相談ください。
※より精密な眼底検査を行うために、散瞳剤(目薬)を使用します。
この場合には、検査が終わったあともしばらく瞳孔が開いたままになるため、数時間は見え方がいつもよりもぼやける・まぶしい・手元に焦点があわせにくい等多少不便になります。その状態では車やバイクなどの運転はできませんので、精密検査をご希望の際には、他の交通手段で来院されるか、付き添いの方やお迎えの方の運転でお帰りいただくのが良いでしょう。